「Runtastic」はオーストリアのruntastic GmbHという会社が開発・運営するスポーツ記録管理サービス。キャッチフレーズは「スポーツをファンタスティックに」で、RuntasticはRunとFantasticをかけた造語。ランタスティックと読む。2009年に設立してから順調にサービスとユーザーを増やしていて、その登録ユーザーは4,500万人を超え、このブログで紹介しているフィットネス・ヘルスケアアプリランキングでもトップ10の半数を占めるほどだ。その魅力とはいったい何だろうか。ほかのアプリと、何が違ってランキングを占拠しているのだろうか。
はじまりはランニングGPS記録アプリ
最初にリリースされたのは「Runtastic」で、今では「Runtastic GPS ランニング&ウォーキング」となっているアプリ。その計測結果はアプリで確認できるほか、ウェブサービスでも参照できる。
18種類のアプリのなかから好きなものを選び、Runtastic.comで一括管理できる
ランニング用からはじまり、自転車での走行記録、腕立て・腹筋・懸垂などのフィットネスを中心として心拍数や睡眠時間、タイマー、体重管理など起きてから寝るまでをサポートするアプリが18種類用意されている。ユーザーはそのなかから自分に合ったもの、好きなものを選んでダウンロードして使うのだが、そのすべての計測データはRuntastic.comで一括管理することができる。まさにRuntasticの魅力はここにある。ユーザーそれぞれの好みに応じたトレーニングやフィットネスアプリを分けて出して選べるようにした一方でそのすべてを一括管理できるのだ。これが違うメーカーのアプリを小分けにダウンロードしたのでは今日どのくらい歩いたか、腹筋したか、いつ寝たか、というのを入力しなおさなければならなくなる。また一度Runtasticのアプリを使い始めれば、ほかのアプリもRuntasticに統一したほうが格段に便利なのだ。
Runtastic for docomoでドコモユーザーだけお得に使える
2014年秋から、Runtastic for docomoというルンタスティックとドコモの提携が始まっている。これはRuntasticの既存6つのアプリの有料版とRuntastic.comのプレミアムが月額350円で使える、とてもお得なプランだ。これによってドコモユーザーが増えればつられて他キャリアユーザーも増えるだろう。
公式スマートウォッチ、スマート体重計、心拍数計でスムーズに計測
Runtasticはさまざまなスマートウォッチやその他機器に対応しているほか、公式で純正の機器も開発している。なかでも体重計はダイエットや体重管理の必要な方にとって一度買ったら欠かせないものになりそう。毎日計測した数値をすべて自動でRuntastic Libra、LibraからRuntastic.comに送ってくれるので、これまでの煩わしさが一切ないのだ。
まとめ: Runtasticを使えば使うほどRuntasticが使いたくなる仕組み
18種類のアプリのうち、その入り口はどのアプリでも構わない。ランキング上位の腹筋カウントアプリかもしれないし、王道のランニングGPSかもしれない。ただし一度 Runtasticのアプリを使い始めてしまうと、次に違うフィットネスをしようと思った時、体重管理がしたくなった時、睡眠管理がしたくなった時・・・きっと必然的にRuntasticアプリを選択してしまうだろう。そして何個かのRuntasticアプリを使っているとRuntasticに記録もたまっているし、いくつも確認するのは面倒くさいし・・・といって次もRuntasticを選択してしまう、体重計を買うならRuntastic製を買ってしまうというループ現象が発生するのだ。Runtasticはこの仕組みを実にうまく構築していて、ただの偶然でランキングを席巻しているわけではないことがわかった。Runtasticの人気はこれからも継続していくだろう。