所要時間20分、精子の濃度と運動率をスマホでセルフチェックするキット「seem」提供開始

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スマートフォン顕微鏡レンズが入った「Seemキット」とスマホを使って男性の精子の濃度と運動率を簡易測定できるサービスを株式会社リクルートライフスタイルが4月末から提供開始すると発表しました。その詳しい内容と、それによってわかることをまとめます。

「Seem」とは

「Seem」とはスマホで自分の精子の濃度と運動率が簡単に測れるサービスです。利用するための測定機器セット「Seemキット」が2016年4月末から提供開始されます。
キットにはスマホ取り付け型「顕微鏡レンズ」、採取用のカップと採取棒が含まれます。

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スマホで精子の濃度と運動率が測れるサービス『Seem(シーム)』を開始 / リクルートライフスタイルより引用

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スマホで精子の濃度と運動率が測れるサービス『Seem(シーム)』を開始 / リクルートライフスタイルより引用

やり方はとても簡単で、カップに精液を入れて15分待ち、採取棒で採取した一滴を顕微鏡レンズで動画撮影。その動画をスマホアプリで解析するのを待つだけです。
現在はレンズとアプリの対応はiPhoneのみ。

「Seemキット」で何がわかる?

Seemキットでは精液中の精子の濃度と運動率が測定されます。撮影する動画では精子の様子を観察できます。
あくまでも簡易チェックツールであり医療機器ではありませんので、何か気になることが見つかった場合は専門の医療機関へ受診しましょう。

精子の濃度と運動率について調べてみました

さて、このキットで測定できる精子の濃度と運動率は何を表すのでしょうか。
どちらも男性不妊症の診断・治療において基本になる検査項目で、これらが一定のレベルを下回ると妊娠がむずかしいと言われるものです。不妊症の原因には様々なものがあり、同じ精液検査でもクリニックでは様々な検査項目や検査方法があります。中でもこのSeemで調べられるのは最も基本的なものです。
これらの値についてSeemの発表では何も記述がなかったので、筆者が独自に調べてみました。最初に断っておくと、以下の内容はWHOラボマニュアルに準拠して検査をした場合です。Seemは簡易チェックツールですのでこの通りでない可能性があります。
具体的に、精子の濃度とは精液中に含まれる精子の個数です。この最低限のレベルは1ml中に1,500万個以上です。サンプルの画面では1億900万個ですので、レベルを超えています。
精子の運動率とは、濃度で数えられた個数の精子が活発に動いているかどうかの割合です。この最低限のレベルは40%です。サンプル画面では63.6%ですので、レベルを超えています。
なお、上記の「最低限のレベル」はあくまでも基準値であり、下回ったからといって絶対に妊娠を望めないということもなければ、上回っていても妊娠が保証されるわけでもないそうです。
Seemが検査キットにおいてこの最低レベルの基準値を記載するかどうかはわかりません。記載しない場合、何のための検査かということになってしまいますが・・・。

男性の心配事を早期発見、早期解消へ

とはいえこの簡易チェックツールは病院に行かず、自宅で試すことができます。病気でなくても産婦人科に馴染んでいる場合が多い女性と違い、男性がクリニックにかかるのはハードルが高いものですよね。
これによって心配事が解消されたり、医療機関受診のきっかけになったりと男性の妊活・不妊治療のハードルが下がるようになると思います。

購入について

amazonにて¥ 7,538 + 送料で販売されています。(2017年3月現在)

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