注射嫌いの人や子供、糖尿病など頻繁な検査のために採血したり注射しなけらばならない人のために世界中で開発が進められています。すでに商品化されている商品から、数年以内に商品化を目指している商品を紹介します。
HemoLink – 新しい採血方法で痛みなし
アメリカのTasso社が特許出願中のHemoLinkは少量の血液サンプルを患者本人が簡単に短時間で、しかも無痛で採集できるというもの。ピンポン球程度の大きさのデバイスは表面張力で皮膚に張り付き、真空状態を作って毛細血管から血液を吸い出す仕組みです。2016年中の商品化を予定しているとのことです。
世界最細0.18ミリの注射針
三菱マテリアルが2013年の4月から、どんな注射針でも先端を捕捉できる製造装置を販売している。従来、砥石で削っていたものをプラズマ処理によって痛みが軽減する形に先鋭化させることができるというもの。
http://www.huffingtonpost.jp/2013/05/12/injection_n_3261658.html
https://www.mmc.co.jp/corporate/ja/01/01/13-0218b.html
高速発射気泡による針なし注射器(薬剤の投与)
芝浦工業大学の准教授が開発に成功した「針なし注射器」は、微細気泡を高速で発射して試薬を輸送できるものです。そのときに皮膚に開く穴はたったの4μm。痛みをほぼ感じないどころか細胞へのダメージも少なくて済みます。しかも注射器を正しい位置に押し当てさえすれば、その扱いの習熟度に関わらず施術が可能。
http://www.shibaura-it.ac.jp/news/2014/40140347.html
ピンニックスライト – 蚊を模した針で痛みを軽減
兵庫県の株式会社ライトニックスが開発したピンニックスライトは主に糖尿病患者が採血時に使用する針として使われているもので、蚊の針の形状を再現したことによってその痛みを軽減したのです。その針は樹脂製で、家庭内で取り扱いやすいようになっています。
http://lightnix.net/images/pinnix.pdf
さらにこんな研究も・・・ – 振動させて痛みをごまかせる
アメリカの学会で発表された研究で、プラスティック針を肩に突き刺すと同時にどのようなアクションを追加すると痛みが和らぐか、という実験が報告されています。同時に熱を加える、冷却する、圧力をかける、振動する・・・この実験の結果、最も効果があったのが「振動する」。蚊に刺されて痒いとき、その周りを掻くと少し和らぐのと同じでしょうか?
http://www.gizmodo.jp/2014/10/post_15737.html
健康であっても予防接種や検査の採血でわたしたちについて回る注射。今後もより一層開発が進み、一般の医療に採用されていくといいですね。